暑い夏、エアコンフル稼働・・・。
そういう時期に故障するエアコン。
エラーコード18番が出て、動かなくなりました。
8月末に修理の予約をしたら、来てもらえるのは最短で9月半ばとのこと。
修理も立て込んでいて、なかなか来てくれないから困りますよね~。
我が家のエアコンは2003年初めに購入した、東芝のRSA225UDRという機種。
16年が経過しているので、買い換えも検討したのですが、最短での据え付け工事は9月半ばとのこと。
修理も買い換えも、使えない期間は半月で、どちらも同じ。
そこで私、いつもの悪い癖が出て考えました。
もしも接触不良が原因なら、自分で直せるのではないか?と!
挑戦してみたら直ってしまったので、症状や確認内容、作業した内容を記事にしてみました。
お困りの方は、参考にしてみて下さい。
11,000円~17,000円の修理代が浮くかもしれませんよ!
目次
故障の状況
エアコンの症状や状況から、自分で直せるかも!と判断するまでについて簡単に説明します。
どの様な症状だったのか?
エアコン使用中、風は出ているのに突然冷風が出てこなくなりました。
本体を見ると、緑色の「電源ランプ」と赤色の「クリーニングランプ」が共に点滅。こんな点滅は見たことが有りませんでした。
電源を切って、再びONにしても状況は変わらず。
そこで、コンセントを抜いて10秒ほど時間を置いてから、コンセントに差し込む。
すると、正常に動作開始。
翌日、使用中に再び同じ症状になり、コンセントの抜き差しを行うと、また正常に動作。
しかし、今度は半日経たずに再び同じ症状になりました。
エラーコードの確認
説明書を確認すると、東芝のRSA225UDRには点検モードがあり、修理依頼前に調べる様にとのこと。
リモコンの「点検」ボタンを押したあと「おしえて」ボタンを押すと、異常があればエラーコードが表示されます。
エラーコード18。
ネットで調べたところ、「室外温度(TE)または(TC)センサーの異常」とのことでした。
念のため2カ所で確認しましたが、どちらも屋外センサー異常なので、多分合っているでしょう。
エラーコードから故障状況を推測してみる
室外機の温度センサーの異常とのことなので、
- 温度が高くなって、異常を検知
- 経年劣化によるセンサーの配線接触不良
- センサー自体の故障または劣化による基板の誤動作
この3つが推測できると思いました。
①は、室外機の周囲に何らかの異物が入るなどして、熱交換が正常にできなくなった可能性を考えました。この場合は室外機の周囲を目視するだけで分かります。
②は、基板に接続されているセンサーのコネクターの接触不良を疑いました。経年劣化により端子が酸化して電気の通りが悪くなっているだけならば、分解して接点部分をクリーニングすれば直る可能性があります。
③は、パーツの故障なので、専門の技術者に部品交換してもらうしか方法がありません。
室外機の周囲を確認する
室外機の周辺や裏側を確認します。
ビニールや布などで吸込み口や吐き出し口が塞がってしまうと、温度センサー異常のエラーが出てしまう可能性が考えられます。
我が家の場合は何も塞がれていなかったので、特に問題なし!
接触不良が原因なら、素人でも直せる可能性あり!
上記②のパターンで接触不良が原因なら、素人でも直せる可能性があります。
温度センサーで考えられる接触不良の場所は、基板上にあるコネクター部分です。
メーカーが修理のことを考えてパーツ交換が出来る様にしてあるので、抜き差しできるコネクターがあるはず!
もし、その部分が外気に触れやすい作りになっていたら、接触不良が起きている可能性が濃厚です。
エアコンの室外機なんて、分解したことがないので、少々不安がありましたが、ダメ元で試してみることにしました。
接触不良が原因で直せた関連記事 >> 給湯器リモコン故障の修理
室外機の分解手順
コンセントプラグを抜く
作業開始前には必ず、ブレーカーを落とすか、コンセントプラグを抜きましょう!
機器に通電したままでは、感電やショートの危険がありますし、電子機器を壊す恐れもあります。
本来は素人が開けてはいけない場所を開けて作業を行うので、十分に気を付けて下さい。
室外機サイドの保護パネルを外す
室外機の側面パネルを外します。
赤丸印部分のネジを外して、パネル全体を下にスライドすると外すことができました。
続いて、内部の金属パネルの赤丸部分のネジを外して、パネルを外します。
通電していないことを再確認する
念には念を入れて、作業開始時に活線のチェックをしておけば完璧です。
チェックする場所は、赤枠部分の線。
確認に使うのは、検電器(HIOKI 3480)。
通電している線に先端を近づけると、アラームが鳴って赤ランプが点灯するので、もし通電している場合にはすぐに気付くことができます。
電線の被覆の上からでも確認できるので、DIYで電気の作業をする方は、持っていると便利ですよ!
室外機の上蓋を外す
写真の矢印部分4カ所のネジを外して、室外機の上蓋を外します。
配線図を確認する
上蓋を開けると、電子基板の入っているボックスの上(写真右側の銀色のボックス)に、配線図が貼り付けてありました。
この配線図から、温度センサーは3つ付いていることが分かります。
コネクター番号は、CN600、CN601、CN603の3つ。
エラーコード18番の内容は「室外温度(TE)または(TC)センサーの異常」でしたので、CN600 が一番怪しそうです。
この情報を手がかりに、基板上のコネクターを探します。
電子基板のボックスを外す
電子基板が入っているボックスは、全面に2カ所、側面に1カ所、ネジで止めてありましたので、これら3本のネジを外します。
ボックスの奥(2本のネジの反対側)は、ボックスを引っ掛けてある構造になっているので、上から見て左側方向へスライドすると、外すことができます。
温度センサーの端子をクリーニングする
温度センサーは、次の様な細い2本の電線で繋がっていることが多いはずです。
細い2本の線と、基板上のコネクター番号、CN600、CN601、CN603 を頼りに探すと、すぐに見つかりました。
これらのコネクターのうち、CN600 が一番怪しいですが、念のため3カ所全て外して接点クリーナーを吹きかけ、元の場所に刺し直しました。
使用した接点クリーナーは、KURE 5-56 で有名な呉工業(株)の「接点復活スプレー」です。
油性ですがサラッとしている液体で、接点クリーニング能力はなかなか優秀です。
油性なので、腐食防止にもなります。
組み立てる
接点のクリーニングが終わったら、分解したときの逆の手順で組み立てます。
- 電子基板のボックスを元の位置に戻してネジ止めする
- 室外機の上蓋を取り付ける
- 室外機サイドの金属パネルを取り付ける
- 室外機サイドのプラスチック製保護パネルを取り付ける
- コンセントプラグ(ブレーカー)を入れる
一通り済んだら、エアコンを動かして、正常に動作すれば修理成功です!
経年劣化は、どの程度進んでいたか?
最後に、余談ですが..。
この記事を書きながら、画像を拡大して見ていて気付いたことがありましたので、書き残しておこうと思います。
偶然撮れていたのですが、設置から16年が経過したエアコンは、私の想像を遙かに超えて基板上の電子パーツが劣化していました。
「抵抗」という電子部品なのですが、被服が剥がれ落ちて腐食しています。
この部品(基板)が見えている場所は、サイドパネルを開けてすぐの、下の画像の赤枠部分です。
屋根があるだけで基板は露出し、屋外からの風がモロに入る設計なので、周辺のパーツには砂埃などが付着しています。
塩害などによって、酸化が進んでしまったのでしょう。
電子部品の事を考えたら、信じられない程に劣悪な環境に設置された基板です。
温度センサーの端子はこのすぐ近くにあるので、同様に酸化して接触不良を起こしたのだろうと思います。
電子パーツがむき出しなのは、熱対策もあるとは思いますが、経年劣化で故障しやすくなる様に、あえてカバーを付けずに製品化しているのでは?
と思っていたのですが、
「廉価版」のエアコンだったのかも! と思える記事を見付けました。
エアコンは量販店モデル と住宅設備用モデルがあるのはご存知でしょうか?
と言う記事。
- 住宅設備用モデルは、メーカーの正規品
- 家電量販店モデルは、基板や部品を徹底的に安価にしたもの
なのだそうで、これに類する記事は沢山ありました。
はい、確かに家電量販店で買いました!
住宅設備用の正規品は、こんな粗雑な作りをしていないのかもしれませんね。
廉価版とは言え、据え付けしてから16年半になるので、十分動いてくれたと思います。
もう寿命ですね。
パーツの劣化状況からして、突然動かなくなる可能性がありそうなので、そろそろ買い換えを検討しようと思います。