購入してから、16年が経過した東芝製のシーリングライト。
先日からリモコンの反応が悪いな~と思っていたのですが、ついに故障しました。
使えない! 買い換えよう!
Amazon なら、同じ物が手に入るし..。
ゴミ箱へポイ!?
ですよね?一般的には..。
ちょっと待って!!
誰にでもできる「ある事」をすると、復活する場合が多々あるんですよ!
実際に動くようになりましたので、その方法をご紹介します。
家庭にあるリモコンなら、どれもみんな同じような作りなので、機種を問わずこの記事が参考になると思います。
電気の知識は不要、半田ごても使いません!
故障したリモコンがある方は、この記事を参考に、修理にトライしてみて下さい!
目次
症状
当初は、リモコンのボタンを押しても、すぐに点灯・消灯しない、という症状でした。
このリモコンには液晶画面が付いているのですが、液晶は表示されていて時刻設定も出来るのに、照明のコントロールが出来ないという状態でした。
電池交換をしても、使えたり使えなかったり..。
リセットボタンを押しても反応無し。
家電製品にお決まりの、叩いてみる!を行っても改善の兆し無し。
と、雑に扱っているうちに、最終的には、電源が入らなくなりました(笑)
分解作業
今回、分解修理を試みたのは、東芝製の FRC-156T という型番のリモコンです。
まだ液晶画面が表示されている時に写真を撮りました。
この後、液晶画面の表示も消えてしまうことになるのですが...。
作業① 裏蓋を開け、ネジを外す
裏蓋を開け、電池を抜くと、ネジが1本止まっていますので、このネジを外します。
作業② 爪を外しながら裏蓋を開ける
手順①でネジを外しただけでは、裏蓋が開きません。
面倒なことに、このリモコンケースは6カ所の爪で固定されています。
家電製品の裏蓋に爪が付いているときに、いつも私が使う道具はこちら。
腕時計の裏蓋を開けて電池交換する時に使うための道具です。
マイナスドライバーよりも幅があり、カッターナイフの刃に近い薄さがありつつ、とても固い金属で作られているので、かなり力をかけても曲がったり欠けたりしません。
参考に、商品情報を掲載しておきます。
このような道具が無い場合は、細いマイナスドライバーや、カッターナイフのような薄い金属製の板を用いて、隙間に突っ込んで外すことになりますが、傷だらけになってしまうことを覚悟して作業しましょう!
この道具を隙間に突っ込んで、爪を外しつつ、こじ開けていきます。
爪は、以下の画像の赤丸部分3カ所と、裏側にも同様に3カ所、合計で6カ所あります。
うまく開きそうな場所から順にこじ開けていきます。無理をすると、ケースが割れてしまうので、注意しましょう!
このリモコンを開けるコツですが、画像の左右は端なので開けにくいです。中央の爪から外していくと良いでしょう。
作業③ 基板のネジ外し
裏蓋を開けると、電子部品が乗った基板が出てきます。
ここからは静電気に注意し、基板に傷を付けない様に、気を付けながらの作業になります。
画像の赤丸部分2カ所のネジを外します。
分解完了です!
裏蓋とサイドに付いていたスイッチパネルが写真に入っていませんが、気にしないで下さい!(笑)
液晶パネルは、基板にくっついていると思いますので、わざわざ外さなくてもOKです。
私は、清掃中に剥がれ落ちてしまいました。
私の場合のように、剥がれ落ちてしまう可能性もあるので、落として割ってしまわない様に気を付けて作業をしましよう!
清掃作業
ここから、清掃作業に入ります。
リモコンでよくある故障の原因は、押しボタンスイッチの接点が汚れることで起きる接触不良です。
飲み物などをこぼして..という場合もよくありますので、一般的には最初に疑って掃除する場所です。
今回の症状は、電源まで入らなくなってしまったので、基板の絶縁不良も疑い基板の清掃も行うことにしました。
清掃に使うもの
清掃作業に使うものは、薬局で売られている 無水エタノール とティッシュペーパーです。
写真右側は、消毒用エタノールとして売られていた物の中に、左の無水エタノールを入れて私が使っている物です。
無水エタノールの説明欄には、「精密機械のクリーニングに」という記載もあります。
プリント基板の洗浄とは書いてないですが、洗浄に使えます。
こちらも私が持ってる商品と同じものを掲載しておきます。
消毒用エタノールでも良いんじゃない?
と思うかもしれませんが、水分が入っているのでオススメ出来ません!
無水エタノールの場合は拭くとすぐに乾きますが、消毒用エタノールの場合は水分が残ってしまう様でなかなか乾きません。
スマホ等の液晶パネルにフィルムを貼る前に使い比べてみたのですが、その差がよくわかります。
接点の清掃
リモコンのスイッチ部分の接点を清掃します。
特定のボタンだけ反応しないというような場合は、この作業で直ることがあります。
私は、基板側と押しボタンのゴム裏面に、スプレーボトルに入れた無水エタノールを吹きかけて、ティッシュペーパーで拭いています。
スプレーボトルが無い場合は、ティッシュペーパーに無水エタノールを染ませてから拭いても良いでしょう。
このとき、できるだけ軽く拭くようにしましょう!
ゴシゴシ擦ると、黒色の導電物質?が剥がれて、使用不能になります。
飲み物をこぼしたりした場合など、画像左側のゴム製の部品については中性洗剤で水洗いしてもOKですが、その時は完全に乾かしてから組み立てましょう!
拭いても特定のボタンが接触不良という場合は、6B位の鉛筆で擦って鉛筆の粉を付けると復活するという情報があります。
基板の清掃
今回の故障原因は、基板の汚れが原因ではないか?と予測していたので、清掃作業を行いました。
作業は簡単です。
基板の電子部品が載っている側(先ほど清掃したスイッチの裏側)に、無水エタノールを拭きかけます。
この時、汚れを洗い流すつもりで、流れ出るくらいに多めに吹きかけます。
ICなど細かな足があって、細い配線が密集している辺りを重点的に吹きかけました。
流れ出た汚れ(目に見えませんが)をティッシュペーパーで吸い取ります。
軽く押さえて吸い取る感じです。
擦ると、ティッシュペーパーの繊維が隙間に入り残ってしまうので、良くありません。
無水エタノールを使っているので、拭き残りはすぐに蒸発します。
※この作業で消毒用エタノールを使用すると、細かい電子部品の隙間に水分が残ってしまい、なかなか乾きません。
組立作業
乾いたら、組立作業に入ります。
手順は、分解した順の逆に行うだけです。
※裏蓋とサイドに付いていたスイッチパネルが写真に入っていませんが、気にしないで下さい!(笑)
作業① 液晶パネルとスイッチゴムをはめ込む
表面のパネルの中に、液晶パネル(外れてしまった方のみ)と、ゴム製のスイッチボタンをはめ込みます。
液晶パネルも上下がありますので、間違えないように注意です!
作業② 基板をはめ込む
液晶パネルとゴム製のスイッチボタンをはめ込んだ上に、基板をはめ込みます。
電子部品が沢山付いている方が上になるように!
作業③ 赤外線LEDの確認
この基板には、赤外線LEDが全部で7つ付いています。
基板をはめ込むときに、表面の穴に赤外線LED(画像の赤枠部分)が綺麗に填まっていることを確認します。
もし綺麗に填まっていない場合は、清掃作業中に赤外線LEDの足が曲がってしまっているので、もう一度ケースから基板を取り出して、手で軽く角度を調整してからはめ込みます。
作業④ 基板のネジ止め
基板をネジ止めします。
プラスチックケースへのネジ止めなので、強く締めてしまうとプラスチックか割れてねじ切れてしまいます。
基板がガタつかない程度に、程々の力でネジ止めします。
作業⑤ サイドスイッチのカバー取り付け
リモコンのサイドにある、チャンネル切替スイッチのカバーをはめ込みます。
作業⑥ 裏蓋を閉める
裏蓋を閉めます。
この時、基板上に付いている電池の接点2カ所が、裏蓋の電池ケース内の隙間に綺麗に刺さるようにします。
もし上手く隙間に入らない時には、曲がってしまっているので、手で調整してから裏蓋を閉めます。
裏蓋を閉める際に、手順⑤のスイッチカバーが外れて落としたり、はめ込みの際の衝撃でズレて曲がってはめ込んでしまうことがありますので、気を付けて作業しましょう!
ケース両サイドの爪、合わせて6カ所が綺麗に填まるように、順番に(順序は無いので適当でOKです)押さえ込みます。
作業⑦ 裏蓋のネジ止め
裏蓋の電池ケース内のネジを止めます。
プラスチックケース内のネジ止めと同様で、強く締めてしまうとプラスチックか割れてねじ切れてしまいます。
ケース自体は、6カ所の爪でしっかり蓋が閉まっていますので、程々の力でネジが浮いていない程度のネジ止めで良いでしょう。
動作確認
電池を入れてみると、液晶表示が復活!
時計をセットし動作確認をしているところです。
ボタンを押してみると、「全光」の文字が表示されるようになりました!!
リモコンの反応も良く、軽くボタンを押しただけで、すぐに照明が点灯消灯するようになりました。
赤外線LEDの動作確は、カメラの機種によっては目で見ることができます。
この映像は、iPhone 6s の自撮り用カメラで撮影したものです。
少しピンク色っぽい色で見える光が確認できます。
※メインのカメラでは、赤外線が写りませんでした。
まとめ
今回のリモコン故障の原因は、おそらく基板上の絶縁不良が原因だったと思われます。
長い年月が経過するなかで、細かい電子回路の配線の上にホコリが溜まり、ごく微弱電流が流れてしまうことで誤動作したのでしょう。
基板上に無水エタノールをかけて洗い流したことで、見事に復活しました!
実はこの作業、ある方が故障した液晶テレビを修理していた方法からヒントを得ました。
故障したテレビの電子基板に、シリコンオイルをかけて汚れを洗浄し、復活させていたのです。
私は、そのシリコンオイルをまだ入手していなかったので、電子機器の清掃用に持っていた無水エタノールを用いて試したところ、復活できたという記事でした。
簡単と言われても、修理は自信無いわ~とか、やってみたけど無理でした!
という方は、Amazon へどうぞ!