パナソニックのストレートアイロン ナノケア(EH-HS9A)が故障したので、DIYで修理をしてみました。
この記事は、どうやって直したのか知りたい方、中身が気になっているが分解方法が分からない方、電源コードの付け根がクルクル回る部分の構造を見たい方には参考になると思います。
当商品のDIYでの修理を勧めている記事ではありません。
記事を参考にして修理を試みる方は、自己責任でお願いします。
故障の原因は断線だった
パナソニックの(EH-HS9A)の電源がすぐに切れてしまう..、壊れた!
子供から言われたので確認してみると、確かに使用中に切れる。
ドライヤーをはじめとしたこの手の商品は、商品から出ている電源コードの付け根部分が一番痛みやすいです。
まずそこを疑って見てみると...。
保護部分の構造体が破壊していました!
電源を入れた状態で、本体付け根部分の電源コードを動かすと...、ある角度にすると電源が落ちる!
ここだ! 本体付け根部分の電源コードの断線が原因であると断定!!
保証も切れていたので、早速分解して修理を試みる事にしました。
分解
まず、ネジを隠しているキャップを外します。
画像の赤丸部分に穴がある方が外せるようになっているパネルです。
マイナスドライバーを差し込めば外せると思いますが、私は腕時計の蓋開け用の工具を隙間に入れてこじ開けました。
使用している道具は、こちら。
分解好きな方は、こちらの道具を1つ持っていると、色々な場面で使えてとても便利です。
先端はカッターナイフの刃の様に薄いので、細い隙間に入れやすいです。時計の裏蓋をこじ開ける目的の工具なので、かなり固い金属で作られています。今まで折れたり曲がったりした事がありせん。
ネジを取り外します。
ネジの裏側のパーツを、先ほどの腕時計の蓋開け用の工具を隙間に入れて、抜き取ります。
ネジを取り外したら、本体を引っ張ると、画像のように外れます。
この時、内部に線が入っているので、強く引っ張りすぎてしまうと、断線してしまうので気を付けて外します。
バネも付いているので、無くさないように外しておきます。
電源コードが繋がっている側の本体の4ヶ所のネジを外します。
これで蓋が開くかと思ったのですが、まだネジが止まっていました。
本体を閉じておくためのロックするパーツを取り外すと、ネジが現れました。
この2本のネジも外します。
先ほどの、腕時計の蓋開け用の工具を隙間に入れて、本体をこじ開けていきます。
電源コードがすっぽ抜けてビックリ!
クルクル回る構造は、こうなっていたんですね~。
修理
パナソニックさんは、以前はサービスセンターに行けば、パーツを売ってもらう事が出来ました。
でも今は一切売ってくれなくなってしまったそうです。
クルクル回る構造の電源コードを入手する事が出来れば、付け替えるだけで済んだのですが、今は入手が出来ないので仕方がありません。
思いきって、改造修理を行うことにしました。
電源コードの付け根がクルクル回る構造の部品が付いていたので、切り取ることにしました。
電源コードも、画像のように切断しました。
すこし短くなってしまいますが、我が家の場合はあまり支障は無さそうなのでOKとしました。
画像のように、内部の電線の長さを、互い違いの長さに切断しました。
長さを変えて切断した理由は、この後で説明します。
電源コードも、赤線と青線の長さに合わせて切断します。
被服を剥がして、はんだ付けをします。
赤線と青線の長さを変えて切断した理由ですが、写真を見てお気づきでしょうか?
万が一被服が剥がれてしまうなどした場合に、活線とニュートラル線が互いに接触して、ショートしてしまうリスクを下げる目的がありました。
絶縁には、熱収縮チューブを被せても良かったのですが、今回はブチルゴムを使用しました。
使用しているブチルゴムテープはこちら。
ブチルゴムは、2~2.5倍程度引っ張って伸ばした後、半分くらいを目安に重ねながら巻いていくと、ゴム同士がくっ付き剥がれることなく巻き付けることができます。
赤と青色の線が元々通っていた場所は通せなかったので、両サイドを通しました。
電線の抜け止め対策のために、拘束バンドを使って固定しました。
本体付け根部分の電源コードの赤枠部分、このまま何も処理を行わないと、擦れたりピンポイントで折れる動作を繰り返すことになるので、またコードが断線してしまいます。
この部分は、なるべく緩やかな角度で曲がるようにしてあげる必要があります。
見た目は非常に悪いですが、ブチルゴムを巻いて、保護しました。
本体から電源コードが出てくる部分は、ブチルゴムをかなり厚めにしっかり巻いた方が良いです。(上の写真は、巻きが少なく厚みが足りません)
ここの巻きが足らないと、使っているうちに緩んでコードが回転してしまうので、使用しているうちに内部で断線するリスクが高くなります。
本体付け根は厚く、コンセントプラグ側に向かって徐々に厚みが薄くなるように調節しながら巻いていきます。
上手く巻くと、曲げた時にコードは急激に折れることなく、綺麗なカーブを描いて曲がるようになりますので、断線のリスクを減らすことができます。
分解したときの逆の手順で、元通り蓋をしたら修理は完了です。
電源コードの曲がり具合が良くなかったので、1つ前の画像の時点よりも、ブチルゴムを付け足して巻き直してあります。
電源コードのカーブもキレイに曲がるようになり、ヘアアイロンとして正常に使えるようになりました。
おわりに
修理は無事に完了しました。
ヘアアイロンを使っているのは、私の子供達。
買って2年経たないうちに壊してしまう程、雑な扱いをしていました。
今回壊れた場所と原因について子供に話をしたところ、思い当たる事があったようです。
雑に扱わないように注意しましたが、また忘れた頃にまた雑な扱いをし始めるかもしれないなぁ~と..。
万が一電源コードが強く引っ張られたときに、抜けてしまうと大変危険です。
そこでもう一度蓋を開けて、
ケース内部の、電源コード抜け止め用拘束バンドをもう一つ追加しました。
拘束バンドを2つ、しっかり締め付けてとめたので、かなり強力に固定されていると思います。
記事公開時点で、修理から8ヶ月が経過していますが、毎日問題なく使用出来ています。
関連記事